Life Goes On (パタヤ日記)

世界一邪悪な(?)街・パタヤに漂着してタイ女性の部屋に転がり込みました。日々の生活からパタヤ情報まで発信中

Holiday of Holiday

年末、ウェールズ出身の沈没ファラン・Kと呑んだ時、かなり酔っ払ったおれは彼にどういう思いでここにいるのか、率直に訊いてみた。英語じゃ「婉曲に訊く」なんて技を持ってないから単刀直入になるのは当たり前だが(笑)…。

かれは大学を出ると23で大西洋クルーズの客船乗務員となった。ミュージシャンとしてである。6ヶ月乗船、6ヶ月ジャマイカで陸上勤務という仕事だったそうだ。
それ以降、かれはほとんど故郷ウェールズにとどまることなく海外を点々とする。メキシコ、インド、モロッコ、タイ…。音楽への情熱を失ってからは音楽教師として各地で暮らした。
タイでもかつてはインターナショナル・スクールで音楽を教えていた。

ちなみに彼ははじめてタイに来てから9年になる。そして、いまのタイ人ガールフレンドとは7年の付き合いだ。

おれの質問に彼は「I am sharrow man, you know mean」と答えた。

それから、ゆっくりとおれにわかりやすいようにこう言った(彼は外国暮らしが長いのでわかりやすい英語で話すのがうまい)。
「職業ミュージシャンなんてくそ(彼はShitといった)だし、教師ってのは学校しか知らない本当にひどい(Terrible)連中なんだ。おれにはもういかなる情熱(Passion)も残っていない。
おれの彼女の実家はバンコク近郊で、親戚一同がボートハウスに寄りかたまって暮らしている。ほとんどプライバシーなんてものはないし、貧しいなにもかもを共有するその日暮らしの生活だ。でも、彼女の爺さんは毎晩、酒を呑んで酔っ払い、ダメオヤジ扱いされながら娘や孫たちに介抱されて幸せそうなんだ。おれもあんな生活がしたい」


そんな彼の思いをKの彼女が共有しているとも思えないし、そんな枯れた心境や枯れざる得ない「インテリゲンチャ」の悲哀を理解するとも思えない。
おれたちが酔ったアタマをつき合わせてそんなハナシをしている間、Kの彼女とJは嬉々としてカラオケを熱唱していたのだから(笑)。

そして、おれはその後、しみじみと考えさせられてしまった。
どこか彼のShallowさと共通する浅はかさを持ってフラフラと40近くになるまで生きてきて、どこか彼が喪ったPassionと似たような情熱を失くしてしまってパタヤにたどり着いたおれは、彼のハナシに身につまされる思いがした。
Kは「イギリス人と日本人は似ている」といった。
しかし、彼は数人の友人を紹介してくれて一緒に呑んだりBBQしたりしたものだが、その連中とはどこかかみ合わなかった。彼とおれが似ているのかもしれない。
考えてみればパタヤで唯一の友人だ(笑)。


実はしばらくパタヤを離れ、インドとバングラデシュを訪ねることにしたのは、他に理由もあるとはいえ、Kとの会話がきっかけなのだ。
そう、「おれも本当になにもかも失ったのだろうか?」とそのことを確認するべきだと思った。
まだまだ、Kのように泰然と「沈没」することができていないおれ。彼を哀しい可哀想なオトコだなどとはまるで思わない。かえって、「開き直ってるな」とその潔さにチカラすら感じる。
それは金の問題もあるが(Kは死ぬまでカネには困らないといった。そのことで「I worry my father」だそうだ)、おれにはまだ、本当に「何もしたいことがない」といい切る自信がない。

実はしたいことがある。
本当にそれがしたいのか確かめてみよう。ここに来て6ヶ月。ちょうど良い頃合だ。
そう、思った。

まあ、そう難しく考えずともちょっと息抜きは必要だ。
「沈没者が息抜き?」(笑)
時を同じくしてKは3週間ほどマレーシアへ行くという。「Holiday of Holiday」だそうだ。

そう、それでいいじゃないか。


昨日のたこ焼きの売り上げは650バーツでした。








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Author:rokumonya
不惑の40歳までもう少し
離婚・棄職、糸の切れた凧のように流離う
成人後の20年を、旅とインド圏に費やすこと10年、転居14回の根無し草
そのくせ、映画オタク

現在、パタヤ在住
「Good guy goes to heaven,
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