Life Goes On (パタヤ日記)

世界一邪悪な(?)街・パタヤに漂着してタイ女性の部屋に転がり込みました。日々の生活からパタヤ情報まで発信中

「終わった国」での暮らし

今日、信じられないことに、気がついたら茶店で寝ていた(笑)。
最近、2日起きて1日寝るサイクルから、だいぶ常識的なサイクルに戻ってきたのだが、それでも眠れない。3時間も寝ると目が覚めてしまう…。歳か。

茶店で読売新聞を手に取る。
一面トップは「暫定税率復活」。その横には、「FX記録、提出義務化−申告漏れ対策、 業者に」。

課税や規制の発想、それに対する世間の反応を見ると日本は完全に停滞しているということがわかる。世間知らずのおれが指摘するまでもないだろうが、成長期にある集団は緩和緩和で新しいモノ、新しいヒト、新しいカネをどん欲に呼び込もうとするものだ。それが歪みを生じさせようと格差を助長しようととりあえず、お構いなしである。
日本の歴史を振り返ったってそうだし、日本に限らずともいま、成長局面にある国や地域は必ずそうだろう。ジリ貧になりはじめるとお上は少ないリソースから搾り取ろう策を弄し、巷は目減りしていくパイを奪い合って、やっぱり歪みや格差が拡大する。

すでに日本は「終わった国だ」と20代の友人が言う。別に国が終わっていようとおれたちはいっこうに構わないわけだが、違うニュースでは20代の若者の海外旅行者が激減しているとあった。「10年で35%も減っている」と懸念を語る旅行業者のコメントが掲載されている。
もちろん、「終わった国」で暮らす心地よさもある。
が、若い連中が職にも就けず、カネもなく海外に出れないのだとしたらどうだ。だったら、それを好機に職や世間に色目を使う必要もなくなるわけだから旅もし易そうだが…。もちろん、闇雲に思い出作りの囲い込まれた海外旅行をやたらすりゃいいってもんでもないが、きっかけは何だっていい。
せっかく若いのに「終わった国」で年寄り連中の延命のために下働きさせられてるってのももったいない。


喫茶店ではジャズが流れている。Jazzの流行は今となっては「終わった国」で暮らす心地よさの表徴だ。JazzやBluesなんてものを高尚なアートとして鑑賞し、もてはやすようなセンスは、博物館で美術品を眺める感覚と何ら変わりはない。
魂を揺さぶるはずの音がBGMとしてイージーリスニングとして次から次へと聞き流されていく。ある意味、贅沢の極みだ。


最近、明治大正のころの物書きの本を読んでいる。
貧乏文士なんて自嘲する彼らの居直りは、「ニート」や「ヒモ」、「プータロー」そのものだし、かの時代、それ以前の時代はことごとく強烈な格差社会だった。戦争の恩恵もあり曲がりなりにも飯だけは皆が食えるようになってきた時代、マルクス主義やら唯物論やらデカダン、シュール・レアリズムの流入とともに、これまでのエリート層だけではなく、いろいろなバックグランドを持って、たくさんの文士が生まれた。彼らの多くが少なからず政治情況にも首を突っ込んでいた。自由民権やプロレタリア運動と文学はつかず離れずだった。
貧乏文士、ルンペン・プロレタリアート、ダダイスト、デカダン…。
名前はいっちょ前に聞こえる。要は「自称」なのだ。
みな、いい歳して親の臑をかじり女に養われ、借金をし踏み倒し、心中したり投身自殺したりしていた(笑)。ニートやヒモ、フリーター、プータローよりひどい連中かも知れない。

現代は、さも、もっともらしい社会分析のような顔をしてくだらない言説や書物をまき散らして資源の無駄遣いをする輩がたくさんいる。数字や統計で粉飾して得意そうだが、なにもあんなモノに踊らされる必要はない。ワケのわからん名前をそんな連中やメディアから授かって唯々諾々としている必要などなおさらない。

おれたちも何かもっともらしい名前を自ら称することからはじめた方がよいのかも知れない。おれは少なくとも「浪人」気取りである(笑)。「浪人」なんていうと受験とか人斬り包丁ぶら下げた維新の狂信者ばかりがイメージされるが、どちらの同類であるつもりもない。

「終わった国」で暮らすには、相当な居直りも必要だ。
じゃないと、これから先、おれたちはもっと面倒なことに次々巻き込まれざる得ないような、そんな気がする。





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日本(東京・JR新宿駅ホーム)
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タイ(バンコク・サイアム)
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バングラデシュ(市町村レベルのバススタンド)
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日本(中央線沿線駅の商店街)
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タイ(パタヤ・ナクルアの海鮮市場)
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バングラデシュ(とある農村の中心街)
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テーマ:タイ・パタヤ - ジャンル:海外情報

この記事に対するコメント


>>ジリ貧になりはじめるとお上は少ないリソースから・・・・・

いつもながら、みごとな文章というか表現力というか、感服します。
いつも会話の中で日本の終わり具合がでてくるのですが、
このような上手い表現が出来ず尻切れトンボの愚痴で終わってしまいます。

しかし、この文章を読むと「それだ」と誰しも思うはずです。
こんな誰しも解るはずの理不尽が、国家という単位になるとまかり通ってしまうのですね。
「財源が足りないから」って当然のごとく言い放つけど
「おこずかい、つかっちゃったから」にしか聞こえませんよね。

今度はこの表現を、つかわしてもらいます
かまずに、言えるかな?
【2008/05/02 18:50】 URL | PEW #- [ 編集]


Pewさん
相変わらず、褒めすぎです(笑)。
ところで、友人がさめた顔で「終わった国だ」と言い放ったとき、なんか妙に得心しました。もしくはそうあからさまに認めたくなかったことを、あっさりと若いヤツに言われてはっとしたのかも知れません。

世間では若い人のお金の使い道の第1位は「貯金」だそうです(どっかのネット・ニュースで見た)。自己破産全盛時代らしいのに本当でしょうか?

「終わってる」なら「終わってる」なりのやり方があり、そこに住む個人も「終わってる」なりの生き方があると思います。

まあ、具体的となると「どうしたもんかなぁ」と途方に暮れますが。


【2008/05/03 01:23】 URL | Rokumonya #- [ 編集]


>歪みを生じさせようと格差を助長しようととりあえず、お構いなしである。
搾取するのみの国は「終わった国」ですよね。
「アメとムチ」のムチのみでは、、、アメが無いし。
20代の若者は「ぶっ壊された国」にしがみつく必要もないとも思います。
rokumonyaさんの文章表現に脱帽です。

下記はあるブログからの引用なのですが、「終わった国」が搾取する為の洗脳教育ともいえますね。
-------------------------------------------われわれは勉強をさぼると将来いい生活ができないぞと言われて育った。勉強していい会社に入って、しっかり働いて、出世して高給をもらう、これが金持ちになる近道だと教わってきた。
実はこれらはすべて“優秀な労働者”になるための教えであり、“一生人に使われる”ための教育なのだ。
と、子どものころから植えつけられてきた。
------------------------------------------
【2008/05/03 01:25】 URL | ブッサバー #ODZ34eDg [ 編集]


ブッサバーさん

あるブログからの内容を拝見して想い出したので、ちょいと長いですが、Bob Marleyの「Could you be loved」という唄の一節をご紹介します。題名は「愛されてるか?」、「おまえには愛される資格があるか?」というようなカンジです。

Don't let them fool ya,
Or even try to school ya! Oh, no!
We've got a mind of our own,
So go to hell if what you're thinking is not right!

schoolを「教える」「仕込む」という他動詞として使って、常識的な世界ではポジティブな「学校」とか「教育」を彼は攻撃し、「教え込まれるな!」と叫んでいます。

また後半…
Don't let them change ya, oh! -
Or even rearrange ya! Oh, no!
We've got a life to live.
They say: only - only -
only the fittest of the fittest shall survive -
Stay alive! Eh!

学校はおれたちを「リ・アレンジ」する場なんですね。

たとえば、とかく企業人や官僚は、第三世界の人間を「使えない」とか「労働者として質が悪い」などと言います。先進国と呼ばれる国々が、こうした国の教育制度や施設に対する援助に熱心なのは、当然のことなのかも知れません。
ともすれば、おれたちのような人間も、「学校を建てよう!」なんてかけ声にほだされて、「Scooling」に手を貸したりしています。

自分がJや彼女を取り巻くヒトビトを馬鹿にしながらも、どうしても一蹴しきることができないのは、自分がすでに洗脳されかかった人間で、プリミティブではないのに、彼女たちが一瞬見せるプリミティブに憧憬し嫉妬しているからなのでしょう。
もちろん、彼女たちだって美しいだけの「原人」ではないですけど(いまや、地球上にそんな人間いないでしょう…)。

まあ、きりがないのでやめますが(笑)、もしご存じでなく、機会があったら、是非いちど聴いてみてください。
好みもありますが、名曲です。

国や故郷が閉塞して抑圧的になってくると偉大な表現者が登場します。
もしかしたら、日本にもカリスマ的な誰かがすでにいるのかも知れません。

ご参考:
http://www.elyrics.net/read/b/bob-marley-lyrics/could-you-be-loved-lyrics.html
【2008/05/03 16:38】 URL | Rokumonya #- [ 編集]


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不惑の40歳までもう少し
離婚・棄職、糸の切れた凧のように流離う
成人後の20年を、旅とインド圏に費やすこと10年、転居14回の根無し草
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現在、パタヤ在住
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