唐突だが、「シェリタリング・スカイ」(ベルナルド・ベルドリッチ)という映画をご存知でしょうか?
坂本龍一が音楽を担当したりして、公開当時、話題になっていた。
少々、やぼったい台詞であるがこの映画の中で主人公のジョン・マルコビッチがツーリストとトラベラーの違いについて語るシーンがある。正確ではないが大意はこんなカンジだった。
いわく「ツーリストは出発日と帰国日が決まっている。ツーリストは必ず帰る。しかし、トラベラーは、もしかしたら二度と帰らないかもしれない」
友人もおれも、どちらかというと「パーマネント・トラベラー(つまりこの後は同意反復なのだ)でありたい」と希っているタイプであるが、せっかくなのでツーリスト気分でワット・ポー見学などに行ってみた。


仏像はでかけりゃいいってもんじゃない。金ぴかならいいってもんじゃない。
そんな気にさせられるが、曲がりなりにもお釈迦さまなので礼拝はする。

本堂でダラダラと掃除機をかける男がウザイ。タイ人の音に関する感覚の欠如は良く感じるのものだ。
寝釈迦像の堂の入り口、履物置き場でダラダラする職員は、なんとラジカセでヒップホップをかけていた。

なんか、とっても不思議な空間だった。
そもそもお寺自体が中国様の像や絵に満ち、卒塔婆の配置も仏像の配置も、ブッダ・ガヤのようなシンプルさと明快さがなく雑然としている。そんなところをぞろぞろとファランの集団が歩き、時には堂内で渋滞し、カメラを構えてフラッシュが焚かれ、よくわからない嬌声が上がる。
寝釈迦像の堂で『チュッチュッ」するファランとタイ・オンナのカップル(笑)。このファラン、浮かれまくっとった。



今福竜太に指摘されるまでもないツーリズムの醜悪さを思うとき、より最悪なおれ自身の醜悪さがイヤになる。しかし、いまの世の中、それ以外「どうしろっていうんだ!」という気にもなる。
こういうところに来ると、結局、ブルーになって「やぱ、来なきゃ良かった」と思うんだよね。
お寺の前でやたら粉っぽくってコンデンス・ミルク臭いコーヒーを呑み、友人と別れてバイタクでサイアム、BTSでエカマイに戻り、パタヤへ。
パタヤへ戻るとなんか、ほっとしてしまった。
バス・スタンドに迎えに来たJとサード・ロードのムーカタの店に行く(ひとり119バーツ)。

おとといのたこ焼き屋の売り上げは870バーツ。
昨日はお休み。
おれの好きなタイの仏像。
Jのふるさと・スコータイ、ムアン・カオ(古い街)にある「アショナ仏」。
いい顔しておられます。

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